今回、英語が話せない私がロンドンを一人で行動する時がありました。
その時に困った経験から、私が感じたことです。
認知症の人にとって、困ることを奪われなければ、考え、工夫をするようになります。
困ることで認知症の本人の力が発揮され能力がアップするのです。
私は日常から困っていますが、何をすればリカバリーできるかを仲間と一緒に常に考えています。
これが今回ロンドンという知らない土地、言葉がわからない土地でも成功体験につながったのだと思います。
英語が読めない⇒Google翻訳を使う
カメラ入力を使うことで読むことができました。
お金がわからない⇒キャッシュレス(カードを使うことで対応できる)
イギリスでは、ほとんどのお店がキャッシュレスで現金を持ってなくても困らないと思います。だから、お金の見方がわからくても問題なかったのです。
道、場所がわからない⇒Googleマップを使い、目的地を入力
歩く、乗り物を使うなど入力 交通手段もバス、地下鉄、電車など何番のバスに
なればいいのか、何番線の電車に乗ったらいいのかなどまで出てくる。
人に助けてもらうことは大切、でもそれは最終手段で、自分がどうやったら出来るかを
最初に考えることも必要だと思います。
頼りすぎないという気持ちを強く持つことが大事
「丹野智文だからできるのでは?」常にこのことを言われ続けてきました。
私は全国を一人で講演に出かけていて常に道がわからない、場所がわからないそのような経験をしていて、Googleマップを常に使っているから海外に行っても使い方がわかり困らなかったのです。
日本でも使っていない人が海外で使えることはないのです。常に使い続けることの大切さを実感した経験でした。
認知症になって症状で落ち込み自信を失っていきますが、これができるという成功体験の積み重ねが当事者の自信を取り戻していきます。
新しいことへの挑戦、やることができたという実感が認知症の当事者には大切ではないでしょうか。
(注)ADIとは?
「国際アルツハイマー病協会」のこと。2022年6月に「2022 ADI国際アルツハイマー病協会・国際会議」がイギリス・ロンドンで開催され、参加してきました。